スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

浦久俊彦「フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか」感想

今日読み終わったので感想。

もともと音楽系の本の資料を探していてチェックしていた1冊で、
先日のポイント還元セールのときにここぞとばかりにポチりました。
タイトルはかなり煽ってますが、中身はいたって真面目ですばらしかったです。

リストはピアニスト・作曲家としてクラシック界では有名ですが、
意外と伝記などは少なくあまりどんな人物か知りませんでした。
そのリストの生涯、取り巻く歴史的背景、音楽やピアノの歴史まで、
幅広く紹介された1冊です。

ピアノといえばショパンが有名なのですが、
そのショパンとリストが実は親交のあるいい友人同士だったとか、
リストの師匠がベートーヴェンの弟子でもあるチェルニーであるとか、
ピアノ曲好きにはほほぅと思ってしまうような交友関係もたくさん紹介されています。
また、リストはヨーロッパの音楽にソフト面でも金銭的な面でも
多大に貢献しているのですが、
特定の故郷を持たないというその生まれがゆえに、
ショパンなどに比べて語られる機会が少ないというのは皮肉な話だと思いました。

また、ピアノという楽器がどう発展してきたかという歴史も紹介されていて、
ピアノメーカーのデモンストレーションの一環で
幼いリストがリサイタルデビューした、という話はまったく知りませんでした。
ピアノという楽器は産業革命と切っても切り離せないのですが、
効率化を目指した平均律の申し子であるという点も抑えておくとより面白いかも。
音律の話はちょっと前に読んだコチラの本が面白かったです。


リストと言えば、ちょっと前に「ラ・カンパネッラ」のことを調べていて、
異なるバージョンのものに興味を持っていたのですが、
ますます聴きたくなりました。

またこの本の後半に、テレビもラジオもない時代にいかに音楽が
人々を熱狂させたか、というような一説があって考えさせられました。
現代は音で溢れかえっていて、私など作業中はイヤホンが話せません。
音が身近でなかった世界で聴く音楽がどれだけのものだったか。
そういう想像力をかき立ててくれるような一説がいくつもあるのも印象的でした。
この著者さんの語り口は非常に巧みで読ませられました。

なお、この本からは徹底的に音楽の専門用語が廃されていて、
音楽の知識がまったくない状態で読めるように工夫されているそうです。
リストのことだけでなく、19世紀のヨーロッパ文化に興味がある人にも
面白く読めるかと思います。

というわけで非常に興味深く読めた本でした。オススメです。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

晴海まどか

Author:晴海まどか
戦う文章クリエイター。書く方の活字中毒。
impress QuickBooksより以下発売中。
●「明日が雨でも晴れでも」(ライブドアブログ・impress QuickBooks主催「ライトなラノベコンテスト」特別賞受賞)
●「髪の毛探偵 石神くん」シリーズ

電子書籍で個人出版もやってます。日本独立作家同盟にて『月刊群雛』にも作品や編集で参加中。

【生息地】
主に東京23区。でも千葉にも年中出没。

【好きなもの】
椎名林檎/東京事変/ムーミン/ドラえもん/怪盗キッド

【アクセス方法】
ツイッター(@harumima)かブログのメールフォーム経由でお願いします。

最新記事
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリ
最新コメント
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
検索フォーム
リンク
訪問者
QRコード
QR
harumiの最近読んだ本
日本独立作家同盟ロゴマーク40×40背景透明日本独立作家同盟
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。